除草剤トラブルの舞台裏:時には大惨事?
樹木・草花を枯らします。
除草剤の失敗例 、注意すべきこと・・
樹木が枯れた診てくれ・・そんな相談を良く受けます。話を聞くと除草剤が原因のことがよく見受けられます。これも薬害です。当たり前のことですが、除草剤は樹木・草花を枯らします。成分そのものは動植物に害をもたらします。しかも人は除草剤を使用したことをよく忘れます。
特に物販店でで市販されている。粒状の非農耕地性の除草剤(根吸収タイプ:土壌処理型:商品名例:ネコソギ)には注意が必要です。相談を受ける問題のそのほとんどがこのタイプを使用した場合です。周りに畑(根菜類)はないか、樹木山野草、花はないか、子供の出入りはないか、ペットは通らないかなど、場所を選び周りを十分注意して使用しましょう。注意して適所使用すればとても便利な資材です。
農薬散布に関わる相談事例
除草剤のおしゃれな罠:注意が必要なハプニング
- アカマツが枯れた、公園樹木が枯れた。
- 野菜畑の隣(隣地)に蒔かれた残留農薬が心配だ。
・除草剤の土壌中の残効性は、除草の効き目期間にもつながる。登録農薬では極短で1日以内、中で11日〜20日、極長で31日以上 。非農耕地用では、半年というのも市販されている。茎葉処理剤では土壌にかかれば消失するものもある。 - 子供(免疫力の小さい)にかかつた、影響はないの。
・学校周辺では、通学時間などを避けるなどの配慮が必要 - 目が痛い、気持ちが悪くなった。
- 子供が喘息、化学物質過敏症で心配。
- 洗濯物が汚れた。
・周知して、洗濯ものを出さない、窓を閉めてもらうなどの対策をしてもらう - 隣人に蒔かれて木が枯れた。
- 川の水が白く濁っている。 等々・・除草剤の舞台裏:時には大惨事?
農薬取締法の落とし穴
除草剤の失敗例 :農薬は散布者の自己責任
こんな木を枯らす、強い除草剤、売っているほうが悪い・・という訳にはいきません。強い除草剤があちらこちらで普通に販売されていますね、皆さんは、普通に市販されているものだから、安全だと思いがちですが、何かあっても、販売者の責任ではなく、散布者の責任となります。(農薬取締法)
葉から吸収する葉面散布式の除草剤と、根から吸収するタイプの除草剤があります。樹勢相談でよく問題となるのが、根から吸収による除草剤です。非農耕地用として、よく粒剤などで市販されています。懸命に下ばかりを見て散布していて、ふと見上げると、樹木があったということはよくあることです。時すでに遅し、樹木の根は樹冠以上に広がっています。非農耕地用の根から吸収するタイプの除草剤には注意が必要です。場所を観察して、上手く使用すれば効果的です。
そもそも、非農耕地用の除草剤を使用できる(雑草地・裸地)場所は、そんなに存在しないと言われています。隣地に樹木や草花が植えられていたり、野菜を作っていれば、畑(農地)と見なされます。ということは非農耕地という所は、例えば、四方が駐車場とか、道路とかという限られた場所になります。そんなに場所は滅多にありません。
厳密には殆んどは畑(農地)であり、農薬取締法の範ちゅうです、私は農業やってないから、農地じゃないから農薬取締法は関係なって訳にはいかないのです。農地とみなされていれば、登録農薬を使用しなければ農薬取締法違反になります。庭の手入れで使用する人も関係してきます。
つまり非農耕地用の除草剤を撒ける場所は、とても少ないということです。なのにいっぱい市販され、使用されています。これを農薬取締法では適用外使用と呼びます。また、農薬取締法では、農薬散布は自己責任とされています。販売者に責任はないのです。十分周り注意して使用しましょう。葉面散布式の除草剤は、ドリフト(風に流れる)しなければ、比較的安心に使用できます。
農薬取締法における、「農薬使用者等」とは、農薬の使用者、農薬使用委託者、病害虫防除等の責任者はもちろんのこと、農薬散布を行う土地、施設の管理者も含まれ、農薬散布にいたった関係者のことを言います。
除草剤の選び方
除草剤の失敗例:除草剤には多くの市販品があるので、除草剤を選ぶ際には、使用場所、雑草の種類、散布法などを考慮して適切なものを選びましょう。
使用場所による選び方
農耕地用除草剤
・芝生の中
・植木の下
・花壇の中
非農耕地用除草剤
・雑草地
・裸地
雑草の種類による選び方
非選択制除草剤
・全ての雑草に有効
選択性除草剤
・広葉雑草に有効
・イネ科雑草に有効
散布法による選び方
雑草が発生する前に散布して発生を防ぐ除草剤(根部吸収)・土壌処理剤・・粒状、液体 種子有効
生育している雑草に散布して枯らす除草剤(葉面吸収)
・茎葉処理剤
雑草が発生を始めた時期に散布して、発生した雑草と後から発生するものを枯らす除草剤・茎葉兼土壌処理剤
除草剤の失敗例:薬害の発生防止
- 近くに植木などの植物がある場合には、散布機の噴霧圧を下げて、飛散しないように配慮する。(葉面吸収剤を使用しましょう)
- 芝生では、芝草の芽が出る頃や高温時期の散布を避ける。
- 散布作業を終えたら薬液が残らないように散布器具を十分に洗う。特に、ホース内に薬液が残り、薬害を起こすことがないように注意する。
- 作った農薬が余ったからといって2度かけしない。
購入から散布保管まで
- 購入したらラベルを確認する。
- 記載内容をしっかり確認する。
- 保護服を着る。マスク・メガネ・手袋等の着用
- 事前周知と飛散防止の配慮
- 散布履歴をノートに記帳しとく。
- 後片付けと安全な場所での保管。
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除草剤の失敗例
アカマツ枯損木
マツ類は特に感受性が強いので気を付けましょう!(根の範囲は、昔は樹冠範囲といわれましたが、今では樹冠以上の範囲にも細根があると言われています。)
除草剤の失敗例:アカマツ