サクラの樹を元気にしたい。
樹勢回復 で大切なのは、まず樹木をよく見て会話すること、そして植物の性質を利用すること。雑草をはじめとして植物の根は、人と同じで、コンスタントに酸素を要求します。
季節柄(根の休眠期)、割竹酸素管を使った樹勢回復工事を行いました。ポイントは植物の性質を利用すること。細根を発生させ誘導して、酸素・養分供給させ土壌の微生物を活性化することです。PH調整等も行います。
根を傷めないよう、根の感触を手を通して肌で感じるように、基本的に人力作業(つらい)となります。繊細な、草取り+土木工事のようなものです。
一般的な樹勢回復のポイント
- 適切な剪定:
- 不要な枝や病気、虫害を受けた部分を適切に剪定することが重要です。健康な成長を促進し、エネルギーを無駄なく使えるようにします。
- 適切な水やり:
- 植物に適切な量の水を供給することが重要です。過湿や乾燥が樹勢の低下を引き起こすことがあります。地域の気象条件や樹木の種類に応じて、適切な水やりの方法を確認しましょう。
- 土壌改良:
- 適切な栄養素が含まれた土壌を確保することが必要です。有機質を追加して土壌を改良し、樹木が栄養分を吸収しやすい状態にします。
- 追肥:
- 不足している栄養素を補うために、季節ごとに適切な肥料を追加します。ただし、過剰な施肥は逆効果になる可能性があるため、指定された量を守ることが重要です。
- 病害虫の管理:
- 病害虫が樹木に害を与えている場合は、適切な対策を講じます。有害な虫を制御し、樹木がストレスを受けるのを防ぎます。
- 病気の管理:
- 病気に対する早期の発見と対処が重要です。病気が確認された場合は、適切な処置を行い、感染が広がるのを防ぎます。
- 適切な支持と保護:
- 弱った樹木や若い植物を支えるために、支柱を使用するなどの保護措置を行います。これにより、風や荒天から樹木を守ります。
- 環境への注意:
- 樹木の周りの環境に気を配ります。周囲の工事や変化が樹木に与える影響を最小限に抑え、健康な成長を促進します。
これらのポイントを組み合わせて、樹木や植物の樹勢回復をサポートすることができます。
土壌硬度・土色|肥沃度のポイント・堆肥の見分け方・活力剤|液肥|の与え方・施肥のコツ
※参考施工写真はアルプスワインのサクラ並木(ソメイヨシノ)です。
壺穴を掘ります。ここが土壌によっては体力的に大変な所
割竹酸素管の制作・寒い作業です
酸素管挿入 根を深い所まで誘導したいので深い所で80c~90c、手作業で根が出てきた場合は無理をせず浅くする。この時手作業でないと、根の感触が分からず不用意に根を傷めてしまいます。
酸素管周りに土壌改良材を既存の土と混合して入れます。(既存の土の微生物が大切です。)根は酸素と養分のある所に伸びる性質があります(向水性・向地性)、その性質を利用して樹勢回復をします。合理的ですね。
表土も既存土と改良材を混合して細根発性を促します。もちろん、不要意に根を傷めないよう、根の感触を確かめながらの人力作業が基本です。
今回は駐車場との見切りに暗渠排水を設けました。
樹勢回復のポイント:最後に雑草防止・踏圧防止・乾燥防止等の稲藁養生をします。すべて腐るものを使用します。既に冬芽(来年の花芽・葉芽)をつけているので効果のほどは再来年以降になります。